18トリソミー(エドワーズ症候群)の症状、特徴は?出生前診断で分かる?原因や遺伝、予後や治療法、21トリソミーや13トリソミーとの違いも解説【専門家監修】
また18トリソミーは悪性腫瘍のリスクもあるため、腹部エコーによる半年ごとの腫瘍チェックを含めた「定期的健康管理」が非常に重要になってきます。
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000792590.pdf
18トリソミーの子どもと家族地域で暮らすこと
身体障害者手帳や療育手帳を取得し、ショートステイやデイサービス、訪問看護などの福祉サービスを利用している方もいます。しかし、医療と福祉の連携はまだまだ十分ではないため、福祉サービスをうまく利用できないというケースも少なくありません。
在宅治療が可能でも、保護者が行う医療的ケアには子どもの命に係わる行為も含まれるため、長時間介護への疲労や慢性的睡眠不足、きょうだい児への影響、通院など移動の負担など、保護者の身体的・心理的・精神的疲弊は相当なものと言えます。保護者に対する継続的な観察や支援が必要なのは言うまでもありません。
「18トリソミーのお子さんとご家族のあたたかな生活の支援」を目的とした「18トリソミーの会」があります。18トリソミーに関するさまざまな事柄や医療情報提供、近くに住んでいる会員とのマッチングなどのピアカウンセリングも行なっているので、このような会に参加することは本人と家族にとって有意義なことです。
最適なタイミングの外科的介入などにより、長期生存や在宅治療、そして子どもへの苦痛軽減を両立させることが可能になってきています。
自宅では在宅酸素(酸素を吸入しながらの生活)、痰の吸引、人工呼吸器を使った呼吸管理など、器具を使った医療ケアを行います。
また、子どもの発達段階に合わせた座位練習や体幹の保持、立位練習などの理学療法を加えることで、子どもや保護者の希望を叶え、生活のQOLを向上できた例も挙げられています。
遺伝カウンセリングとは、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーなどが行うカウンセリングです。遺伝カウンセリングでは、医学的な情報を伝えるだけでなく、「社会的にどのような支援体制があるのか」「生む、生まないの選択肢をする際、どのような倫理的問題があるのか」など、保護者自らが意思決定できる援助も行ないます。「検査を受けるべきか悩んでいる」あるいは「出生後もさまざまな不安や悩みがある」という場合でも相談をすることができます。担当医やこのようなカウンセリングの意見を参考に、子どもの病状について家族できちんと理解することが大切です。