子育て情報『てんかんの治療薬、デパケン(バルプロ酸ナトリウム)とは?どんなてんかん発作に処方される?効果や副作用、ほかの治療薬についても解説【てんかん専門医監修】』

2023年3月22日 06:15

てんかんの治療薬、デパケン(バルプロ酸ナトリウム)とは?どんなてんかん発作に処方される?効果や副作用、ほかの治療薬についても解説【てんかん専門医監修】


てんかんと診断されたらどんな治療をする?てんかん発作の種類や治療薬、全般てんかんに処方される薬「バルプロ酸ナトリウム」って?

てんかんとは、脳の一部または全体がなにかのきっかけで過剰に興奮してしまう病気です。この興奮は「発作」とよばれ、意識を失ってしまうものや痙攣のほかさまざまな症状があり、発作は一度ではなく繰り返し起こります。

100人に1人の割合で起こるという身近な病気で、3歳以下での発症が特に多く18歳までに80%が発症するといわれています。しかし、近年では高齢者の脳血管障害によるてんかん発作も増えています。てんかんの原因の多くは特定されていませんが、現在ではてんかんの約80%が薬による治療で発作のコントロールが可能といわれています。

このコラムでは、てんかんの発作の種類や、それぞれの発作のに対して処方される薬について解説します。また、全般てんかんに処方される「バルプロ酸ナトリウム」について、詳しくお伝えします。

てんかんは、診断されると長く服薬が必要になることが多いため、最初に本当にてんかんなのか、またどのようなてんかんなのかを見極め、長期的な治療の見通しを立てることが重要になります。
脳波、MRI検査はもちろんですが、本人や発作を目撃した人からの情報も大切です。発作を目撃すると動揺してしまうと思いますが、冷静に発作の様子を動画で撮影するなどすると問診の際症状を伝えやすくなります。

てんかんの治療方法には服薬と外科治療があります。外科治療は、抗てんかん薬では発作を抑えることができない「難治性てんかん」に行うことがあり、完治が期待できる場合もありますので、早期の診断が大切です。一方、薬で発作のコントロールができる場合は、正しい服薬によって就学・就労といった社会生活への影響を最小限にすることが治療の主な目標となります。

てんかんには大きく「全般てんかん」「部分てんかん」の2つがあります。

全般てんかんは大脳の広い範囲(全般発作)が、部分てんかんは脳の一部(部分発作)が、興奮状態になり発作が起こるものです。全般てんかんの発作は、意識がない場合がほとんどですが、部分てんかんの発作は意識があるもの、ないものがあります。
またそれぞれ「特発性」「症候性」にさらに分類でき、「特発性」とは脳に損傷がなく年齢に関係して発症するてんかん、「症候性」とは脳の損傷(異常)

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