2023年8月7日 06:15
「わが子をおかしいと思うなんて」母としての自信喪失と自己嫌悪の日々。発達障害診断前の長男の幼少期を振り返って
とは言われました。ハルの言葉の遅れについてはやはり気にしていたので、「積極的に毎日やっているのになぁ……」としょんぼりした気持ちになったのも覚えています。そしてこの頃は、まさかわが子の発達に特性があるなんて思いもしないで「母である私の行動に、まだ足りないところがあるんだ!」と自分を責めてしまうこともありました。
私は比較的早くに結婚して地元を離れたので、メールなどで繋がっている気の置けない同級生たちも、当時はまだまだ結婚や出産はしておらず。ママ友と話すことはあっても、子どもの成長を比較してかえって苦しくなってしまうので、ハルに関する不安を話せる人が周囲に夫しかいませんでした。
家族にも理解してもらえず……一番つらかった時期
Upload By 安田ふくこ
幼児期になり、ハルの衝動や多動で日常の買い物すら困難なことや、コミュニケーションのしづらさについて話をしても、「男なんてみんなこんなもんだよ!考え過ぎ!」とか「俺なんてもっと行動範囲広かったぜ?」とか、さらには「そんなにお前はハルのことを“おかしい”って思いたいのか?」などの言葉に、「私はひどい母親なのかな……。自分の子どもをこんなふうに思ってしまうなんて!」と、母親としての自信がどんどん失われていきました。
実家への帰省時に、私の両親へ相談することも考えましたが、2人とも近くに住む私の兄の子どもを普段から親代わりのようになって溺愛していました。それを見て「お兄ちゃんたちは共働きだもんね。私は仕事してないんだし……お母さんたちに頼ったりしたらいけない」と、私は申し訳なさを感じてしまい、勝手に肩身が狭くなっていきました。甥っ子もとても優しくて良い子だし、父と母も、私やハルに対して冷たいってわけでは全然ありません。それなのに、疎外感や羨ましさのような気持ちを感じてしまって……私は孤独感をどんどん募らせていきました。
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全ては自分の「母親としての自信のなさ」の表れだったんだろうなと思います。ハルのことを「可愛い」と思うより、しだいに「なんでこんなに私ばかり大変なの」と思うことが増え、そんなふうに思ってしまう自分自身のことも嫌になっていきました。
いま振り返ると、私にとってハルの乳児期〜幼児期が、母親として一番つらかった時期だったな……と思います。
ですが私(や夫)にとって、あることをキッカケに変化が訪れたのです。