2024年1月13日 06:15
発達障害のある子どもへの避難生活での配慮、車中泊、福祉避難所など知っておきたいポイント【専門家監修】
避難生活で発達障害のある子どもがおかれる環境
発達障害のある子どもの中には、慣れない環境や集団での行動に苦手さがあるなど、避難所生活が難しい子どももいます。また、感覚過敏や偏食などがあり、特別な配慮や対応が必要になる場合もあります。しかし避難するにあたって、障害のある子どもに対する配慮が難しい場合や周囲の理解が十分得られないなどの理由で、避難所生活をあきらめて車中生活を送る選択をすることもあるようです。
避難所での配慮、知っておきたいポイント
避難所での生活は、食べ物やトイレ、他人との距離感などが普段と大きく異なります。どんな子どもにとっても大変な状況であることは間違いありませんが、とりわけ発達障害のある子どもにとっては大きなストレスがかかる環境です。
「走り回る」、「大声を出す」といった行動も、その子の不安の表れであることが少なくありません。限られたスペースのなか、少しでも不安やストレスを軽減するには、どのような配慮をすれば良いのでしょうか。
以下では、発達障害のある子どもの避難所での配慮のポイントをご紹介します。
発達障害は、見た目からは分かりにくい障害ですが、他人との関わりや集団生活で困りごとを抱えることも少なくありません。また、困っていても言葉で説明することが難しいこともあります。
避難所を運営する方は、ご高齢の方や、病気や身体障害などのある方への配慮と同じく、発達障害によって特別な配慮が必要な子どもがいないかを、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
人が多く、にぎやかな所が苦手な子どももいます。そこで、パーテーションや仕切りを設置し、視界的にさえぎられる場所を作りましょう。
パニックになった時に落ち着ける場所としても活用できます。
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/008/041/04_pdf.pdf
参考:東京都 『東京防災』もしもマニュアル_生活 p.212
特定の食べ物しか食べられない子どもやアレルギーのある子どもの場合、避難所で支給する食べ物の確認が必要です。避難所を運営する方は、食べ物への配慮が必要な子どもがいないか事前に確認すると良いでしょう。
今後、避難所に食料を送られる場合は、食材や成分のリストを添えるといったことも心がけましょう。