所属グループからハブ、取り合い、無自覚に人を怒らせて…生きづらかったあの頃をやり直したい。ASD私の高校時代
どのグループにもイマイチなじめなかった高校時代
私は当時、イケイケのギャルで構成されたグループに憧れを抱きつつも、そちらにはどうしても属せませんでした。学校での成績は学年トップクラスの優等生キャラ、しかも家の生活上の縛りが厳しいというか……、私が「不良」になんかなったら、当時から不安定だった母がどれほどの大騒ぎをするかと思うと、「不良になれなかった」のです。
そんなわけで、おとなしい優等生で構成されたグループに属していましたが、私はそこでもちょっと浮いていました。グループの皆は決して目立った言動はせず、いつもおっとりしていて静か。一方で私は極端な性格。先生に口論はふっかける、グループの中で唯一スカートを超ミニにしたりして制服を着崩す、ギャル風に肌を焼く、高いテンションでゲラゲラ笑ったりおどけたりする。自分はこのグループでも何か異質だ、でもかといってほかに行けるところもない、という不安が常に心のどこかにありました。
優等生グループからハブにされてキレた
ある日、その優等生グループの皆が、休みの日にこっそり私だけ抜きにして遊びに出かけていたことが発覚。
私はその一件で、自分が実はグループの皆からかなり敬遠されていたことに初めて気づき、大きなショックを受けました。
私はそこでキレて「私に文句があるならはっきり言えばいいのに、こそこそ私抜きで約束して出かけるなんて! なんて不誠実なの!」みたいに怒ったと思います。いま思えばこれは一種の癇癪ですね……。
当時は理解していませんでしたが、彼女らは普段の学校内で私に冷たくすることも、排除しようとすることもしなかったわけです。おそらく彼女らは、よくよく考えて相談した結果「宇樹に何か苦言を呈しても過剰反応して手に負えなくなるだけで事態の改善は見込めなさそうだ。普段の友だち関係が破綻するだろう。かといって一緒に遊びに行くのも疲れるよね……」ということになって、苦肉の策をとったのだと思います。
あれは彼女らなりの最大限の優しさと視野の広い熟慮による、バランスのとれた行動だったはずなのですが、私はそれに対して激怒してしまった。
今は本当に彼女らに申し訳なかったと思っていますし、その一件を経ても私をグループから追い出さずにつきあいつづけてくれた彼女らにはとても感謝しています。
取り合いにも気づかない。人間関係の機微に疎かった
グループからは敬遠される一方で、2人のクラスメートが宇樹の取り合いをしていた、という一件もありました。