コミュニケーション能力は低くて当然の時代!? そんないま親が子にしてあげるべき6つのこと
こうした家庭環境の変化により、子どものコミュニケーション環境は今と昔で大きく変わってきたのです。
コミュニケーション能力の低下による弊害1:人間関係のトラブル
社会の変化に合わせるように、今どきの子どもたちが人と関わる範囲は、かつてに比べて小さなものになりつつあります。狭いコミュニティの中で、仲間内や家族とだけ、単語レベルでの短い言葉でやり取りすれば済むようになっているのです。
しかし、学校生活では、こうしたコミュニケーションのスタイルがトラブルにつながるケースも。言葉が足りないせいでクラスメートとの意思疎通が不十分になり、人間関係が希薄になったり誤解につながったりすることがあります。
教育ジャーナリストの斎藤剛史氏は、現代の子どもたちのコミュニケーション能力と人間関係の築き方について、次のように述べています。
現代の若者や子どもたちの対人関係に関する能力については、「良好な対人関係をつくる能力が低下している」という否定的な見方がある一方で、「周囲の人間関係を的確に把握して、それに自分を合わせるなど高い能力がある」という肯定的な見方もあります。ただ、今時の子どもたちには、仲間同士では必要以上に気を使うのに対して、大人など異世代や仲間以外に対する人間関係には無関心という傾向もあるように思われます。いずれにしても、昔に比べれば、全体的なコミュニケーション能力は低くなったと言っても過言ではないでしょう。
(引用元:ベネッセ教育情報サイト|就職も左右!?「コミュニケーション能力」は家庭から)
「やばい」「うざい」「きもい」などの無思慮な短い言葉でのやりとりを許し合えるような、小さなコミュニティで過ごしがちな、今の子どもたち。彼らは、人との言葉のやり取りが少ない分、空気を読みながら行動することは得意かもしれません。ですが、身近な関係から一歩外へ出た途端、お互いの言葉が足りないことはトラブルの原因になります。自分の感情をうまく言葉で伝えられなければ、人間関係がうまくいくはずはありませんよね。
コミュニケーション能力の低下は、良好な人間関係を築く能力の低下とも言い換えられるのです。
コミュニケーション能力の低下による弊害2:将来の就職への悪影響
子どもたちの人生をもう少し長い目で見てみましょう。社会人生活、とりわけその第一歩となる就職にも、コミュニケーション能力の低下は大きく影響を及ぼします。