コミュニケーション能力は低くて当然の時代!? そんないま親が子にしてあげるべき6つのこと
ですから、子どもに疑問や好奇心を抱かせるような場を用意してあげましょう。
例えば、シチュー作りをしている様子を子どもに見せ、「ニンジンはカボチャより煮えるのに時間がかかるんだよ」と説明すれば、子どもは「どうして?」と疑問に思うはず。親は、子どもが疑問や興味をもったタイミングを逃すことなく、コミュニケーションを広げていきましょう。
4. 長い文章で説明させる
親子で長い文章をやりとりするようにしましょう。短い言葉で会話を済ませるのではなく、具体的な内容がわかる文章を作って話すのがおすすめです。子どもから具体的な言葉を引き出すには、親の問いかけの仕方にも工夫が必要。
例えば、学校から帰ってきた子どもに、親が学校での出来事を尋ねるとき。「学校は楽しかった?」と聞いたら、子どもは「楽しかった」と答えて終わりです。
次のように、子どもが説明しやすいような問いかけをしてみてください。その際、親はなるべく聞き役に回り、子どもがたくさん話せるようにしましょう。
親:今日は図工で絵の具を使って絵を描いたんだよね。どうだった?
子:うん、面白かった。
親:どんなところが面白かったの?
子:筆で色を混ぜるところ!
親:へぇ!何色と何色を混ぜて、何を描いたの?
子:青と黄色と白を混ぜてね、……
5. 正解は1つではないことを伝える
本を読み聞かせたあとで感想を言い合ったり、テレビ番組を見て意見を出し合ったりして、正解は1つではないのだということを理解させましょう。
学校の勉強では、正解か不正解かを求められることが多く、子どもたちは常に正解を求めようとしがちです。著述家で元公立中学校校長の藤原和博氏は、そうした学校教育を経て育った子どもは、何にでも正解があると思うようになり、思考停止してしまうと言います。
しかし、実社会には「正解」のない問題がたくさんあるのが現実ですよね。
さまざまな考え方があること、正解不正解で片づけていい問題ばかりではないことを、親子のコミュニケーションの中で理解させるのが大切です。
6. 多様な人間関係のなかに身を置いてみる
核家族化や地域コミュニティの希薄化によって、子どもたちがさまざまな大人と接する機会は減る一方です。地域の行事や公園・駅前で開催されるイベントなど、さまざまな人と触れ合える場に出かけてみましょう。
人との関わりが少ないままでは、多様なコミュニケーションに対応できる力が身につくはずはありません。