“パン&〇〇”で最高の朝食になる! 脳が育つ食べ合わせ「5つの黄金ルール」
脳の発達を促し、しっかり働かせるための栄養素を知れば、あとはそれらを食事で摂取するだけ。それで十分だと思ってしまいますが、じつは「それでは不十分」なのだそう。そう語るのは、オリジナルの「育脳」レシピ開発で子どもを持つ親御さんのファンも多い管理栄養士・小山浩子さん。小山さんによると、それぞれの栄養素が最大限に力を発揮するための「食べ合わせ」こそがもっとも重要なのだそうです。
構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)
ブドウ糖を持続的に脳に送るカリウム・食物繊維
健康な脳をつくりしっかり働かせるには、脳に必要な栄養素がしっかり力を発揮することが大切です。まず、わたしが提唱している、脳に効く食べ合わせルールを紹介しておきましょう。
【脳に効く食べ合わせ「5つの黄金ルール」】
1:炭水化物×カリウム・食物繊維
2:レシチン×ビタミンC
3:DHA・EPA×ビタミンE
4:ビタミンB12×クエン酸
5:ビタミンB群×亜鉛×色素成分
このうち、脳に絶対に欠かせない炭水化物、レシチン、DHA・EPA(インタビュー第1回参照)が含まれる1番から3番までのものが特に重要なものです。では、一つひとつ解説していきましょう。
まずは1番目の「炭水化物×カリウム・食物繊維」。炭水化物(ブドウ糖)は脳を動かすガソリンの役目を果たします。ダイエットの敵だとして避けられることも多い炭水化物ですが、脳をしっかり動かすためには欠かせないもの。ご飯やパン、麺類など、なんでもいいので特に朝食できちんと子どもに食べさせるようにしてください。
ただ、注意してほしいことがひとつ。炭水化物ばかりを大量に摂取すると、血糖値が急激に上昇してしまいます。すると、インスリンが分泌され、子どもが学校に行って2時間目の授業の時間くらいには低血糖状態に……。眠気を誘って集中力が削がれてしまうことにもなってしまいます。
これでは授業をきちんと受けられませんよね。
それを避けるため、炭水化物と一緒にカリウムや食物繊維を摂取しましょう。これらを含むのは、野菜や果物、ヨーグルトです。カリウムと食物繊維の働きにより、脳にガソリンであるブドウ糖をゆっくりと持続的に送ることができるのです。
少しの工夫が重要栄養素の働きを助ける
2番目の「レシチン×ビタミンC」は、脳の神経伝達物質をつくるレシチンとおすすめの食べ合わせです。