子育て情報『幼児教育ブームのなかで今注目の「EQ、非認知能力」って何のこと?』

幼児教育ブームのなかで今注目の「EQ、非認知能力」って何のこと?

EQとは、一般的になりつつある言葉だと「非認知能力」と呼ばれるものにあたります。知能テストで測定できるIQに対して、これといった測定法がない「心の力」です。

具体的には、自己肯定感、忍耐力、協調性、やり抜く力、自制心、共感力、リーダーシップ、誠実さ、創造性、コミュニケーション能力など、さまざまな要素があります。ひっくるめていえば、「人間力」といっていいでしょう。

そして、これらの力が高いほど学力が高くなることもわかりました。ある研究によって、IQが高いからといってEQが高くなるとは限らないが、EQが高ければIQはさらに高くなるということがわかったのです。

ただ、そんなことは研究するまでもなく想像できますよね。自己肯定感が高くて、忍耐力ややり抜く力、自制心があれば、勉強だってできるようになる。
学力をはじめ、人間としてのさまざまな力を伸ばしていく「土台」にあたるのがEQなのです。

幼児教育ブームのなかで今注目の「EQ、非認知能力」って何のこと?


「EQ」への注目度が高まっている背景

いま、このEQ、非認知能力が日本でも大きな注目を集めるようになってきました。書店の教育関連書籍のコーナーに行くと、「非認知能力」という言葉はいくらでも見つけることができます。

それには、幼児教育ブームも大きな要因となっているでしょう。いまや、幼児教育は「する・しない」ではなく、「するのがあたりまえ」「どんな幼児教育をするか」というところに移ってきています。そこで、EQ、非認知能力を伸ばす教育というものが注目されているわけです。

また、2020年からはじまる教育改革もEQが注目を集めることとなった要因のひとつでしょう。新たな学習指導要領では、学力の3要素として、幼児の場合は「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」、そして「学びに向かう力・人間性」を掲げています。


3つ目の要素である「学びに向かう力・人間性」は、新たな大学入学共通テストの出題指針としては「主体性・多様性・協働性」という表現になっています。これら3つ目の要素は、結局のところ、EQといっていいものでしょう。
幼児教育ブームのなかで今注目の「EQ、非認知能力」って何のこと?


さらにEQの注目度が高まっている背景としては、時代の潮流というものも大きいように感じます。かつての大学入試は「富士山型」といえました。日本なら東大、世界ならオックスフォード大やハーバード大というひとつの「頂点」に向かうことが最良とされてきたのです。

でも、現在は、「頂点」がいくつもある「八ヶ岳型」

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