「宿題やだ!」を解決する “親の神対応”。脳をダマして「やり抜く力」をつける方法
といいます。
では、本当の粘り強さはどんなときに身につくのか。それは「手ごたえを感じながら前に進んでいる」とき。「前進している」という実感を得てこそ、「もう少しがんばろう」という粘り強さにつながっていくのです。そして、答えに近づいている、という手ごたえを感じるには、親の声かけも大きな役割を果たします。
■悪い例
・時間かけすぎじゃない?
・こんなに簡単なのにわからないの?
・この前も同じような問題が出ていたよね?
■良い例
・がんばって取り組んでるね。
・集中してがんばっているね。
・さっきより進んでいるね。
・間違えたけれど、これでひとつわかったことが増えたね。
ポイントは前向きな言葉がけを意識すること。たとえ子ども自身がピンときていなくても、何度も繰り返し親からほめられることで自己肯定感が芽生えて、粘り強さにもつながっていきます。高学年になってからあきらめ癖を治すのは難しいので、できれば低学年のうちに、毎日の宿題をきっかけにして粘り強さを身につけたいですね。
シンプルだけど効果的な工夫を取り入れよう
ほかにも、スムーズに宿題に取りかかるための工夫をいくつかご紹介します。
■帰ったらランドセルの中身をすべて出す
教育評論家の親野智可等先生によると、子どもが幼いほど自分がやるべきことを可視化させると効果的とのこと。たとえば、学校から帰ってきたらすぐに、ランドセルの中身をすべて広くて浅い箱に出させます。筆箱から教科書、宿題に必要なプリントまで、とりあえず全部を箱に出しましょう。
そうしたら遊びに行ってもOK。遊びから帰ってきたら箱の中身が目につき、スッと宿題に取りかかれます。
プリントがランドセルに入ったままだと、後回しにしてしまったり忘れてしまったりしがちです。家に帰ったらランドセルの中身を全部出す。親野先生によれば、たったこれだけのことで「宿題をしなさい」とがみがみ言わなくてすむようになった、という親御さんもいるそうです。
■「とりあえず1問」だけでもOK
宿題全体がどのくらいで終わるか見通しをつけるだけでも、宿題へのハードルはぐんと下がります。先に1問だけ解いて残りを後回しにしても大丈夫。または簡単な計算でウォーミングアップするのもいいでしょう。
もしくは漢字の書き取りなど、ただ書き写すだけであれば難易度は低いはずです。
■脳をだまして苦手教科を好きになる
国語の宿題はすぐにやるけど、算数は苦手意識が強くてなかなか取りかかろうとしない、ということはありませんか?大人でも、苦手なものには集中力が持続しないものです。