夏休み中の子どもの生活、気になるアレコレ。「ゲームのやりすぎ、テレビの見すぎ」はどう防ぐ?
今の時代は、テレビ視聴だけでなくゲームやDVD、インターネット動画など、メディアとの接触時間をトータルで見ていくことが必要だと思います。特にYouTubeは、子どもたちの多くがなりたい職業にYouTuberを挙げている(※)ことからも、その視聴時間はかなり長いことが予想できます。(※2018年9月、学研教育総合研究所学研教育総合研究所調べ)
私が小学校で養護教諭をしていた頃、夏休み明けの子どもたちに、長期休み中のメディア接触時間を調査したことがあります。そのなかに、テレビやゲームの時間を合わせて1日6時間~8時間と答えた子がいたのにはびっくりしたものです。また、いま教鞭をとっている短大の学生のなかにも、1日5~6時間はメディアを見ているという学生がいます。彼らの多くは、短大生になってからというより、子ども時代からメディアに長時間接触しているのだとか。幼少期のメディアの視聴習慣は長きにわたって影響を及ぼすといえそうです。
ご家庭でのテレビの視聴時間は、「1時間」とか「2時間」というような決め方だと、ドラマの途中でも見るのを止めなくてはならなくなってしまいます。
1週間を通してどの番組を見るのかを決め、おおよそ1日2時間程度だと理想的ですね。午前中1時間、午後1時間などのような規則を作るといいでしょう。
しかし、親が見ているのに子どもはダメというのも矛盾がありますから、テレビを消したら親子で一緒に何かをするというような方策が必要だと思います。一緒に料理を作るとか、本の読み聞かせをするなど、家族でコミュニケーションを取る時間にしたいですね。
「10歳の壁」は夏休み中に越えられる?
【親御さんからの質問 3】
うちの子は、夏休み前あたりから学校の勉強が難しく感じると言うようになり、勉強への苦手意識が出始めました。夏休み中に少しでも苦手な箇所を克服してもらいたいのですが、あまりうるさく言うのもかわいそうな気がするし、「このまま不登校になったらどうしよう?」と心配になります。どう声をかけてあげたらいいでしょうか?
今、「10歳の壁」という言葉がよく使われていますね。その1つに挙げられるのが、10歳前後の子どもが勉強面や心理面でつまずき劣等感を抱いてしまうこと。
学校の勉強で抽象的な思考が始まるこの時期に、「勉強が難しい!」と感じる子どもたちが増えているのです。
昔はこうした問題はなかったのか、というと、昔もあるにはありました。