子どものうちから必要な「プレゼンテーション能力」を伸ばすために家庭でできること
「イエス・ノー」をはっきり表現できるようトレーニングしているのだそう。こうして選択に迫られることで、自分で考える習慣がついていくのです。
子どものためを思うあまり、「このカバンは小さいから今日持っていくのには向いてない」「この組み合わせはおかしいからやめたほうがいい」などと口を出すのは、お子さんから考える機会を奪っていることにつながりかねません。
無制限に選択させるのも考えものですが、小さい頃には洋服や靴下、カバンといったちょっとしたものから、子どもに選ばせることを習慣づけてみてはいかがでしょう。
●感情を言葉にする習慣をつける
お子さんの前で、ポジティブな感情を口にしている人も多いのではないでしょうか。しかし、子どもの表現力を上げるためには、ネガティブな感情を表現することも大切です。
教育コンサルタントの上野緑子さんいわく、親がネガティブな感情を表現することで、子どもは「ネガティブな感情も表現していいんだ」と知り、どんなときでも素直に感情を表現するようになるのだとか。
子どもの前で弱音を吐くのは気が引けるかもしれませんが、たまには「今日、お仕事でミスしちゃって悔しかったんだ」といった話もしてみてはいかがでしょうか。
また、上野さんいわく、子どもがうまく自分の感情を表現できない際に親がサポートしてあげることも大切なのだそう。「かけっこ、1位になれなくて悔しかったね。先週パパとたくさん練習したから余計に悔しいよね。次は1位をとりたいね」と表現を手伝うことで、子どもの表現力が上がります。
●家族の前でプレゼンごっこ
お子さんが幼稚園や学校から帰宅したあと、「今日はどんなことをしたの?」と話を聞くご家庭は多いことでしょう。それを発展させた形で簡単なプレゼンごっこをしてみてはいかがでしょうか。
その日に起きた出来事の話でも、学校で流行っているものの話でも、何でもかまいません。原稿を持たずに3分間程度お話するプレゼンごっこをしてみてください。
前出のボーク氏は、子どものプレゼンに対して褒めるだけではなく、あえて別の意見も提案することを推奨しています。
子どものプレゼンに対しては、ほめるばかりでなく、あえて「わたしはそうは思わないけどな」「別の考え方もあるんじゃない?」と別の意見も提案してみましょう。目的は、子どもの意見を変えさせることではありません。「そんな考え方もあるんだ」と気づかせ、自分の意見をあらためて見直させることで、深い思考力を養うのです。また、ちがう意見が出てきたときに即座に「批判された!」と喧嘩腰になったりネガティブに捉えなくなったりする習慣を身につける訓練にもなります。
(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|グローバル社会を生き抜く「プレゼン力」