「サンタって本当にいるの?」と聞かれたらどうする? 識者による正しい答え方、教えます。
「トナカイのそりに乗って空を飛べるわけがない」「家には煙突もないし、ましてや玄関のカギがかかっているのにどこから入ってくるんだろう」と、ファンタジーの中の矛盾点を疑問に思うようになるのです。
たとえ、クラスのお友だちに「サンタさんはいないよ、お姉ちゃんに聞いたもの」と言われたとしても、お子さんがサンタを信じなくなった理由は、その言葉に感化されたというより、物事を筋道立てて考えられるようになったからと言えそうです。
サンタクロースは空想上の人物ではないって知ってた?
そもそも、サンタクロースは実在した人物だということをご存じですか?その起源は、3世紀後半にギリシアで生まれた司教、聖ニコラウスだと言われています。キリスト教が迫害されていた時代に教会の教えを頑なに守った聖人として、名声を得た人物です。その後13世紀に入るころには、ニコラウスは、魔法の使い手であり贈り物をくれる、子どもたちの守護聖人として知られるようになりました。
現在、サンタクロースは、フィンランドに住んでいると知られていますが、この由来は1920年代にアメリカに伝わった「サンタクロースの故郷は北極である」という話にさかのぼることができます。これが次第に、北極圏のあるフィンランドのラップランドが故郷であるとされ、1927年にはフィンランド国営放送局によってラップランド東部にあるコルヴァトゥントゥリがサンタクロースの正式な住まいと宣言されるに至りました。
「サンタクロースが本当にいるかどうか」という点では、「サンタクロースと呼ばれた人は本当にいた」と答えても間違いではないでしょう。
ただ、「トナカイが引くそりに乗って、空を飛んでくる」とか「家の煙突から入ってくる」という話は、やはりファンタジーには違いありません。そこを問いただされたときには、どのように答えればよいのでしょうか?
ひとつには、「空は飛んでこないよ」「煙突からは入ってこないよ」と正直に答えても良いのだそう。私たち大人は、子どもが嘘をつかれていたことを知ってショックを受けるのではと心配しがちですが、子どもは(やっぱりそうか。いくらサンタさんでも空は飛べないし、煙突からは入らないんだな)と納得するのだそう。むしろ、嘘を見破ったことで、ロジカル思考に自信を持つきっかけになるかもしれません。さらに、子どもたちが大きくなって高学年になるころには、わざわざ親が「サンタクロースはいないよ」