夫婦の会話から子どもは〇〇〇を学ぶ。賢い子に育てるための“会話術”
みなさんの中には、「夫婦の会話よりも親子の会話こそが重要!」と考えている人も多いのではないでしょうか。たしかに親子の会話は、子どもの内面的な成長に強い影響を及ぼします。
しかし、それと同じくらい、もしくはそれ以上に子どもの心に影響するのが『夫婦の会話』なのです。
親子の会話以上に夫婦の会話が大切な理由
子どもに話しかけるとき、みなさんは「親として」「大人として」ふさわしい言葉を選ぶように心がけているはずです。子どもに使ってほしくない言葉は使わず、模範的な話し方になるように気をつけている人も多いのではないでしょうか。
しかし、夫婦で会話をしているときはどうでしょう?心を許している相手だからこそ、リラックスして“素”が出てしまいますよね。その様子を側で見ている子どもは、会話の内容を聞いていないようで、じつはしっかり耳に入っています。
そして、無意識のうちに、両親の会話から多くのことを学び、子ども自身の人間関係に反映させているのです。
『賢い子を育てる夫婦の会話』(あさ出版)の著者である天野ひかりさんは、親が子に言い聞かせる言葉以上に“夫婦の会話”が大切な理由を次のように説明しています。
ます、直接話しかけられる言葉よりも、誰かが間接的に自分のことについて話している言葉のほうが心に響くということが理由としてあげられるそう。たとえば、友人から直接「その洋服オシャレだね」と言われた場合、嬉しいとは思いつつも「お世辞かな?」と感じることもあります。一方、「友だちの○○さんが、あなたのこといつもオシャレでセンスがいいねって褒めてたよ」と間接的に聞くほうが、より心に響くと思いませんか?このことから、天野さんは「親から直接言い聞かされた言葉以上に、親同士や親と誰かが話している言葉のほうが、子どもの心に響く」といいます。
さらに、間接的な会話によって、思考力が鍛えられる効果も期待できるそう。両親の会話を客観的に聞くことで、「こんな言い方は相手を不機嫌にさせるんだ」「こういうふうに言うと相手は喜んでくれるんだ」と、知らず知らずのうちにコミュニケーションの方法を学んでいきます。つまり、第三者同士の会話を聞くことで、「これってどういうことなんだろう」と自分で考えるようになるのです。
『夫婦の会話』には、私たちが考えている以上に子どもの能力を伸ばす要素が含まれていそうですね。
平日は30分未満!?夫婦の会話時間は減少傾向に
では実際に、みなさんは普段どれくらい夫婦で会話していますか?ソフトブレーン・フィールド社による「夫婦のコミュニケーション」