子育て情報『「ごめんなさい」が言えない子ども。「ごめんなさい」を言わせようとする親。』

「ごめんなさい」が言えない子ども。「ごめんなさい」を言わせようとする親。

目次

・「イヤイヤ期」は子どもが健全に発達している証拠
・子どもは何歳から「ごめんなさい」を理解できるの?
・すぐに謝らせようとする親が招く深刻な問題
・親に話を聞いてもらった子は、心から謝ることができる
・子どもが「ごめんね」と言えるようになる会話例
「ごめんなさい」が言えない子ども。「ごめんなさい」を言わせようとする親。

「危ないから気をつけなさいって言ったでしょう」
「(泣きながら)だって……」
「言い訳しないの!ほら、ごめんなさいは?」

よくある光景ですよね。お母さんやお父さんに怒られて、「だって」と口にする子ども。みなさんは、この子どものことを「きちんと謝ることができない子だ」と思いますか?

じつは、子どもの発言は間違っていません。そして、子どもが素直に謝れなかった理由は、このなにげない会話のなかに隠されています。どうやら、素直に「ごめんなさい」が言えない子どもは、「お父さん(お母さん)は私のことを信じてくれていない」という親に対する不信感をもっているようなのです。

今回は、わが子が「ごめんなさい」と心から言えるように、親がとるべき対応について考えてみましょう。


「イヤイヤ期」は子どもが健全に発達している証拠

「子どもはいつから謝ることができるのか」を知るためには、まず、子どもの心理面での発達を把握する必要があります。有名な心理学者エリクソンの「発達段階説」を参考に、子どもの心の変化を押さえておきましょう。

【乳児期】0歳~1歳半頃
人間への基本的信頼感を築く時期。お腹が空いた、オムツが気持ち悪い、寂しいなどの感情を親がしっかり受け止めて、その不快や不安を取り除いてあげることで、人に対する基本的信頼感が育まれます。

【幼児前期】1歳半~3歳頃
意志が芽生え、自分で行動したがる時期。「イヤイヤ期」と呼ばれる子どもの困った行動も、じつは健全な発達段階の一部なのです。そしてこの頃、親によるしつけも始まります。また「恥ずかしい」という気持ちをもち始める時期です。


【遊戯期】3歳~5歳頃
自分でできることが増える、成長著しい時期。想像力と創造性を発揮する自由な遊びを通して、自発性や積極性を身につけていきます。善悪の判断、安全・危険の判断、社会のルールなどを覚えていく時期です。

【学童期】5歳~12歳頃
幼稚園や小学校生活のなかで、勤勉性や協調性を学ぶ時期。自分と他人を比較して劣等感を抱き始めるときでもあります。頑張って苦労を乗り越える経験をすれば、「自分はやれば出来るんだ」という自己効力感が向上するでしょう。

次に、この発達段階に「謝る」という行動を照らし合わせてみます。
ごめんなさい言えない子ども1


子どもは何歳から「ごめんなさい」を理解できるの?

発達段階を知ると、子どもに「ごめんなさい」を教えるべき適齢期が見えてきます。

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