2030年、79万人のIT人材が不足する!? 「論理的思考力」が必要なこれだけの理由
ということを管理するマネージャーとしての人材も同時に必要になります。消費者のニーズを分析して今後の課題を適切に洗い出し、解決するために必要な指示を考える。この問題解決のステップは、先に述べた、文章題を解くステップと重なります。マネージャー業務もまた、論理的思考あってのものです。文系・理系にかかわらず、算数で育まれる「論理的思考力」によって、エンジニアやサイエンティストと対等に会話ができる能力こそ、これからの人材に求められる力なのです。
また、数字に強いこと、論理的思考ができることは、仕事をするうえで大いに役立ちます。したがって、社内でプロジェクトを任されたり、望むポストに就くことができるなど、理数系の職場以外でも、自分の力を多く発揮する機会をもてるようになるでしょう。算数・数学を学ぶことで得られる基礎的な力は、お子さまのこれからの人生が、充実した幸福なものであるために、欠かすことのできない財産なのです。
以上をふまえて、冒頭の「算数ってなんのために勉強するの?」というお子さまの問いに答えるなら、こう教えてあげてください。
「算数を勉強すると、自分で考える力が身につくんだ。それは、一生役に立つ財産になるんだよ」
(※上の問題の答えは【3】)
次回はいよいよ最終回。これまでの連載を振り返りながら、未来の教育のあり方を見つめます。お楽しみに!
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■ 算数塾「RISU」代表・今木智隆先生 インタビュー記事一覧
第1回:子どもを「算数嫌い」にしない大原則。幼児期からできる“算数好きの基礎”の築き方
第2回:子どもが勉強で成果を出せないのは、親の「勘違い」が原因かもしれない
第3回:10億件のデータを調べてわかった、小学生が「ずば抜けて苦手」な算数の単元と例題
第4回:「算数の文章題が苦手」な子どもが、ひねった応用問題でも解けるようになる教育法
あなたの子どもの『考える芽』を育てる3つの方法。教室での10年で気づいた大切なこと