また、SNS、ホームページ、プレゼンテーションといった、実践的なコミュニケーションを意識した場面設定が目立ちました。さらに、文章だけでなく図表やグラフなども多く含まれ、複数の情報の整理や比較ができるスキルも必要です。
2021年度共通テスト(英語リーディング)の平均点は100点中58.80点で、前年(58.15点、100点満点換算)より微増という結果でした。
リスニング
2021年度大学入学共通テストのリスニングは、設問数が25問から37問に増加。問題ごとに2度英語の音声が流れた旧センター試験と異なり、共通テストでは1度しか音声が流れない問題が出題されました。2021年度では大問6問のうち、第3問から第6問が1度しか音声が流れない問題でしたが、試験を運営する大学入試センターによると、今後は全問が1度読みになる可能性があるとのことです。
また、アメリカ英語やイギリス英語など多様な英語の聞き取りが必要になりました。
さらに共通テストでは、複数人(2021年度は4人)の意見をまとめる問題が出題され、誰が何を述べているかを整理できるスキルが求められます。
英文の聞き取りだけでなく、図表やグラフの情報と、聞き取った英文を照合して解答する問題も出題されました。
2021年度共通テスト(英語リスニング)の平均点は100点中56.16点で、前年(57.56点、100点満点換算)より微減という結果です。
このように、2021年度大学入学共通テストは旧センター試験と形式が大きく変わっています。今後は、共通テストに向けた別の対策が必要。ここからは、大学入学共通テスト(英語)の対策に関する、田畑さんとのインタビューの様子を見ていきましょう。
今後の大学入学共通テスト(英語)に向けた対策とは
リーディング
——2021年度大学入学共通テストは旧センター試験と比べて、語数が大幅に増えましたね。語数の大幅な増加には、出題者のどのような意図があると思いますか。
田畑さん:
やはり、より実用的な英語のスキルが求められているのではないでしょうか。
これは今年に始まったことでなく、センター試験においても年々、語数は増加傾向にありました。多くの情報を正確かつすばやく読み取り、必要な情報を得るという、実世界での英語運用能力がより意識されている結果なのではないかと思います。
——リーディングでは文法や発音、語句整序問題が単独で出題されることがなくなりました。