子どもに長所を伝えると「ぐんぐん伸びる子」に。短所は “すばらしい個性” に変換できる!
そこで、アドバイス1~5を参考に、各アドバイスにつき10~15個ずつ書き出し、書いているあいだに思いついた内容もどんどん書き足していく、という方法をとりました。
書き出した長所を改めて見てみると、とても優秀な子どものように錯覚してしまいますが、残念ながらそんなことはありません。
ですが、アドバイス4の一歩下がり法を使えば、「去年に比べたら、ほんの少しだけ字がきれいになった(できれば、もっと丁寧に書いてほしい)」→「字がきれい」、「『片づけて』と20回くらい声かけすれば、すっきりと片づけてくれる」→「片づけ上手」と変換できてしまうのですから不思議です。以下、子どもの長所を100個書き出してみて、筆者が感じたことをまとめました。
子どもの見方、こう変わった!
- 最近怒ってばかりだったけれど、「この子にはこんなにいいところがあったのか」と考えられるようになった。
- 短所だと思っていた「怒られてもケロリとしているところ」は、「切り替え力がある」と思えるようになった。
- 言うことはまったく聞かないけれど、「よく寝てよく食べてくれるだけでありがたい」と考え直した。
- 「生きていてくれるだけでいい!」と心から思えた。
親子関係の変化子どもの長所を見るようになって1週間、「わかってる」「いまやろうと思ってた」といった娘の言葉が減りました。
同じく、筆者自身もイライラすることが減りました。また、ここ数か月、親子げんかのもとになっていた「帰宅時間」についても、「友だちが多いことは娘の長所である」と考えるようになったからか、うるさく言うことがなくなったのです。石川氏が言うように、長所を意識したことで「子どもを信じることができる」ようになったのでしょう。
長所をノートに書いてから3日後、娘にノートを見せました。「読んでみてどう思う?」と聞いてみたところ、「お母さん、よくこんなに書いたね。ありがとう。書いてくれて嬉しい」という感想でした。
子どもの長所を100個書き出して本人に見せることで、子どもが急に勉強好きになったり、親の言うことを何でも素直に聞くようになったりということはありませんでしたが、親も子もお互いに少しだけ優しくなったように感じます。
石田氏は50,000人以上の子どもたちを指導してきた経験から、「長所を伸ばして自信がつくと、子どもはもともと自覚している短所をあとから是正しようとする」