「上手だね」はNG! 自由な発想と創造力のある子がAI時代に強いわけ
子どもは必ずしも何かを描こうと思って描いているわけではありません。また、色の選び方に正解もありません。たとえば、あるコンクールでは、夏を赤色で表現し、青い水と対比させた大胆な配色の作品が受賞しています。空や海にだって、さまざまな表情があり、見る人によって感じ方は違います。子どもが選んだ色を「大正解」として受け止める姿勢が大切なのです。(海外で美術教室を主宰・YUKA氏)
こう言い換えてみよう!
- 「どんな色が『ワクワク』した気持ちに似合うかな?」
- 「この色の組み合わせ、おもしろいね!」
- 子どもの選んだ色を否定せず、その選択を尊重する
NGワード3:「まずはね……」「こうやって描くんだよ」
一から手順を説明しながらの制作は、おすすめできません。親の手が入った絵は、どんなに上手に描けても「親の言う通りに描かされた」「僕(私)の絵はダメだったんだ」という気持ちにさせてしまうからです。(海外で美術教室を主宰・YUKA氏)
優しさから手を貸しすぎてしまう親御さんを見かけますが、もう少し子どもの力を信用して見守ってあげてほしい。
完成したもののクオリティよりも過程が楽しめることが大切です。きっと自分の力でつくったものには愛着が生まれ、ものを大切に思う気持ちも育めるでしょう。(イラストレーター・サタケシュンスケ氏)
こう言い換えてみよう!
- 子どもの感性を信じて、好きなように描かせる
- 色の選び方は子どもに任せる
- 「失敗しても大丈夫!」その方が学びが大きいと伝える
NGワード4:「汚しちゃダメ」
子どもたちは常に好奇心でいっぱい。でも「汚してはダメ」と制約されがち。たまには、ブルーシートを広げて「今日は汚してもいいよ」と、好奇心の赴くままに楽しませてあげましょう。(アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室主宰・今泉真樹氏)
ただし、完全な自由ではなく、「使っていい場所」「使っていい道具」は最初に決めておくことが大切。ルールを途中で変更するのは避けましょう。そうすることで、子どもは安心して創作に没頭でき、親も笑顔で見守れます。
(美術教育専門家・後藤和人氏)
こう言い換えてみよう!
- 「今日は汚してもいいよ!」
- 「この場所で描いてもいいよ」
- 「この道具を使ってね。こっちは使えないよ」
「正解」を求めない時間から生まれた、娘の自由な発想
「今日は好きな色を使って、自由に描いてみようか」
そう声をかけて、5歳の娘に新しい画材を渡してみました。