子宮筋腫のピル治療の効果・副作用・費用は?保険適用できる?
ホルモンバランスの急激な変化によるもので、代表的な症状は「吐き気」「胸が張る」「不正出血」「頭痛」「むくみ」です。2~3ヶ月間服用を継続すれば、こうした症状は次第に治まるため、過度に心配する必要はありません。
血栓症
ピルには血液を固めやすくする働きがあるため、まれに「血栓症」を引き起こす場合があります。血栓症は血管内にできた血の塊が血管に突然詰まる病気で、脳梗塞や心筋梗塞の原因となることがあります。
アナフィラキシー
低用量ピルの種類によってはアナフィラキシーがあらわれることがあります。ピルを飲んだ直後に呼吸困難やじんましん、くちびるの腫れといった症状がでた場合は、アナフィラキシーの疑いがあるため、ただちに服用を中止し、病院で適切な処置を受けてください。
ピル治療ができない人は?
人によっては、副作用のリスクがあるため、低用量ピルが服用できません。低用量ピルが絶対に飲めない「禁忌(きんき)」となるのは、主に以下のケースになります。
35歳以上でタバコを1日15本以上吸っている人
血栓症のリスクが高まり、心筋梗塞などの心血管系の障害が発生しやすくなります。
乳がんや子宮体がん、子宮頸がんがある人
腫瘍が悪化することがあります。
コレステロールや中性脂肪の値が高い人
血栓症のリスクが高まります。また、ピルが脂質代謝に影響を与える可能性があり、症状が悪化することがあります。前兆のある片頭痛がある人
片頭痛の人の中で、目の前に閃光が走ったようになる「閃輝暗点(せんきあんてん)」といった前兆がある人は、前兆がない人に比べて脳卒中が発生するリスクが高いとされています。
ピル治療で子宮筋腫が大きくなる?
子宮筋腫は、エストロゲンが筋腫の発生や成長に関わっているとされています。そのため、エストロゲンを含むピルを飲むと、筋腫が大きくなるのではないかと不安になるかもしれません。子宮筋腫の治療に使われる低用量ピルは、エストロゲンの含有量が少ないため、筋腫が大きくなることはないとされています。
ただし、いつまでピルの服用を続けるかは医師とよく相談する必要があります。
ピルの費用は?保険適用できる?
本来、低用量ピルは保険適用外ですが、子宮筋腫に伴う月経困難症の治療薬として使う「ルナベル」「フリウェル」「ヤーズ」は保険が適用されます。ルナベルやヤーズの1シート当たりの処方の費用は、自己負担3割の場合、約2千~3千円です。