もうムダにしない! 子どもに家庭学習教材を長く続けさせるコツ2つ
こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。
子どもが年頃になると“教育”についての悩みが増えるママが多くいらっしゃいます。
特に、お子さんのために“家庭学習教材”を取り入れているママからは、「教材をやらずにどんどんたまり困っている」「教材を続けるにはどうしたらいいのか」といったご相談が多く寄せられます。
筆者自身も家庭学習教材を溜めこんでしまい、親を困らせていた一人であることを告白します(笑)。
家庭学習教材を取り入れているなら、「勉強ができる子になってほしい」という思いがあると思います。
おそらく“勉強ができる子”の先には「お子さんが将来好きな仕事に就けるように……」といった思いや、さらにいえば「お子さんの人生がよりよきものになるように……」といった親心もあるかと思います。
“よりよき人生”というと少し大げさかもしれませんが……。
これまでの心理学研究では、“将来の成功の原動力”について科学的に検討されています。
そこで明らかにされた成功への原動力の1つに『GRIT(グリット:やり抜く力) 』があります。
これは筆者自身のこれまでの経験や多くのお子さんに関わってきた経験からも実感できることです。
もちろん桁外れの天才もいますが、ごくわずかの天才以外は、元々の能力にさほど変わりなく、“やり抜く力のあるなし”が将来の成功を大きく左右する ように感じます。
逆にいうと、たとえ能力があったとしても“やり抜く力”がなければ、成功するチャンスを失ってしまうのです。
話を戻しますと、家庭学習教材を続けることも、やり抜く力を育てる一歩になると思います。
それでは、ママができる家庭学習教材を長続きさせるコツにはどんなものがあるのでしょうか。
●「できた!」という成功体験を重ねる
家庭学習教材を長続きさせるためには、とにかく“成功体験”を重ねていくことがポイントです。
そのためには、お子さんの発達の状態に合った家庭学習教材を選ぶことが大切です。無理に難しすぎる内容をやるのはNG です。
小学校教諭の杉渕鐵良先生も、著書『自分からどんどん勉強する子になる方法』の中で、“通信教育や市販のドリルが続かない理由”の1つとして、“難しい問題や解くのに時間のかかる問題が出てきたとき、とたんにやる気を失う”ことを述べています。子どもにとって「できる!」