腕まくりだってOK! パパがおしゃれに“クールビズ”をするコツ3つ
石津さんが参考にした本家本元のアメリカン・トラッドである『Brooks Brothers(ブルックス・ブラザーズ)』や『J.Press(ジェイ・プレス)』ではさほど極端ではなかった短いパンツ丈を、石津さんはあえて“動きやすい”“働きやすい”くるぶしが見えるほどの短いものにして売り出したのです。
この「言いようによってはツンツルテン」とも言える丈の短いパンツは、動きやすいうえに夏場はとても涼しく、今では通称「アンクル丈」とも呼ばれ、クールビズのパンツの定番 となっています。
日本全国のパパのみなさん、クールビズのパンツは裾を引きずるような長い丈ではなく、やや短めに裾上げしてみてください。見た目にもきっと“キマって”見えるはずです。
●TPOを間違わなければジャケットの袖は腕まくりで着たってOK
TPO(ティーピーオー)という言葉がTime(時間)、Place(場所)、OccasionまたはOpportunity(場合ないし機会)の頭文字を取った石津謙介さんによる造語であることは広く知られています。
著書を読むと石津さんはこのTPOという言葉で、『その場にふさわしい服装というものがあり、場にふさわしくない装いはするべきではない 』ということを伝えたかったようです。
その一方で生前の写真を見ると石津さんは、VAN製のブレザーやジャケットの袖をたくし上げるようにして着こなしていることがわかります。
見ようによっては「腕まくり」に近い写真も多く残っています。
この事実は石津さんが、特に真夏の暑い環境下で働く人がジャケットの腕をまくってできるだけ涼しく仕事に携わることはむしろ「TPOに合致している」と考えていたことを示しているのだろうと思います。
「上着を脱げばいいじゃないか」と言う人もいるでしょうが、それでは仕事の七つ道具をすぐには取り出せません。
仕事着としてポケットが沢山あるジャケットは、身に着けていてこそ意味があるのです。パパのみなさんへの2つ目の“石津アイデア”は、「TPOさえ間違っていなければ、クールビズのジャケットは腕まくりで着てもOK」です。●インナーは汗をかいても形が崩れないボタンダウンシャツがベスト
パパのクールビズのための3つ目の石津アイデアは、ジャケットのインナーとして“ボタンダウンシャツ”を着用することです。
現代は、石津謙介さんが生きた時代と違い、業種や職種によってはインナーにTシャツを着用してもけっしておかしくはないと思いますが、お客様商売や金融機関などでも許容される無難なクールビズ・インナーは、ボタンダウンのシャツ以外にはない でしょう。