たった16日ダケ!? 小学校の“夏休み短縮化”に対する賛否
子どもたちの夏休みがどんどん短くされようとしている……こんな現実、あなたはご存知でしょうか。
2017年6月、静岡県の吉田町は「小学校の夏休みを16日間程度に短縮する ことを検討している」と発表しました。
この計画の目的は、夏休みを短縮して授業日数を増やし、教員の長時間労働を減らすこと。 先生たちはより充実した授業を行えるようになり、最終的には子どもの学力向上にもなるということでしたが、保護者からは賛否両論の嵐が巻き起こりました。
夏休みを短縮しようという動きは、いま全国的に広がっています。
小学生のお子さんをお持ちのママたちは一体どう受け止めているのでしょうか。本音を聞いてみました。
●賛成派の声
『実際に子どもが入学して初めて知ったのですが、先生たちは毎日すごく遅くまで仕事されています。
先日も、「やっと時間ができたのでお電話しました、夜分に申し訳ございません……」って恐縮しながら電話をかけてきたのが20時過ぎ。ヘトヘトの声でした。あんなので、いい授業ができるわけないです。何らかの改革をして、先生の負担を減らしてあげないと 』(30代女性/1年生男の子のママ)
会議、採点、プリント作り、保護者への個別対応……先生たちの仕事は山のようにあり、長時間残業をしないとさばくことができないのが現状です。
さらに、公立学校の教員は公務員であるため、そもそも労務契約が存在しません。一般的な企業では当たり前の「何時から何時までが勤務時間」という概念も根付いていないようです。
その結果、長時間労働となってしまう上に、本来の業務である「授業の準備」に時間を割くことができなくなります。子どもたちを引きつける魅力的な授業など、これではできようもありませんね。
また、こんな声もありました。
『うちの子の学校では、ほとんどの子が低学年から塾の夏期講習に通います。学校の授業だけでは教科書の内容がわからない、勉強についていけないというんです。塾に行けない子はどんどん落ちこぼれていき、学力差は開くばかり。これは本来あるべき姿ではありませんよね。
学習の機会はどんな子にも平等に与えられるべき 。夏休みを短くし、みんなが平等に受けられる学校の授業をふやすのは正しいと思いますよ』(40代女性/小学4年生女の子、小学1年生女の子のママ)
私の周りの子どもたちの多くも、何らかの学習塾に通っています。