メリットなし? 多額の借金をしてまで大学へ行くことに対する意見3つ
今、世界ではどちらかというと“他者に対して攻撃的なリーダー”が支持を集める傾向がある ように見えますが、人類はそこからくる過ちをその都度克服して今日に至っています。
その際に世界中の人々を我に返らせ勇気づけてきたのが、大学で自分の専門以外の隣接諸領域についても学んできた人格者たちでした。
ナチス政権による迫害の中でも次の時代の価値観を模索し“生命への畏敬”の哲学を確立したドイツ人医師のアルベルト・シュヴァイツァーは名門ストラスブール大学で医学も哲学も神学も学んだ人です。
また、ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英博士は名古屋大学の学生時代、恩師である坂田昌一教授から「科学者は科学者として学問を愛する以前に、まず人間として人間を愛さなければならない」と教えられ、坂田先生の持論であった「勉強だけでなく、社会的な問題も考えられるようにならないと、一人前の科学者ではない」「物理の問題が解けるなら、世界平和に向けた難題も解ける」といった教えを機会あるたびに私たちに発信してくださっています。
つまるところ、あえて大学にまで行くのならこのような“哲学”まで学ぶ“本物のリーダー”を目指す気がなければあまり意味がないということだと思います。
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いかがでしたでしょうか。
少子化の今日、大学へ行くことは当たり前のように思われているかもしれませんが、ときにはこんなふうに大学へ行くことの意義そのものについてパパ・ママ・子どもたちのみんなで考えてみるのもいいことなのではないでしょうか。
【参考文献】
・『月刊「住民と自治」』(2016年2月号)
●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
●モデル/ゆみ
「文句があるなら降りれば?」図々しいママ友に反撃した話