職を失うかも!? 東京オリンピック後の不景気に備えるべきポイント
こういった状況に直面するのが明らかな2020年に備えて働くパパ・ママのみなさんが特に身につけておくべき能力は、統率力とか人を束ねる力といった空気をつかむようなものではありません。
「英語と中国語でお客様とコミュニケーションができる」とか「物流倉庫のようなロジスティックなシステムのメンテナンスや設計ができる」などといったような、具体的に何かができる“腕前”であり、簡単に言うなら“手に職をつけておく”ということだろうと思うのです。
●備え2:磨いた職人技もAIが奪おうとするなら、技術に人間的付加価値を加えましょう
しかしながら、そうやってパパ・ママ世代が必死になって磨いてきたいろいろな分野における“技術”や“腕前”をも、人工知能(AI)がだんだんと凌駕する ようになってくる。2020年はそういう年だとも言われています。
名人芸のように早く正確にレジを打つスーパー・パートのママの職人技も、2020年には相当程度まで電子式の自動レジに取って代わられていることでしょう。
卸・小売業におけるカリスマ営業マンや販売員の仕事なども、膨大な量の情報を瞬時にディスプレイしてみせるAIにはいずれ敵わなくなり、奪われるであろうと言われています。
そこでせっかく腕を磨いてこられたパパ・ママのみなさんへの筆者からの提言は、「磨いてきた職人技のような優れた技術に、さらに“人間的”な付加価値を加えて AIも追いつけないレベルにまで機能展開しましょう」というものです。
レジの達人ママであれば、「自動レジなんてあたしにはムリ」と言う高齢者のお客様たちが、ホッとし安心するような気配りと話術を磨いて数少ない“人力レジ”の担当の座を死守しましょう。
カリスマ営業マンのパパであれば、情報量の部分はむしろAIに任せてしまって「それでも私はこちらの商品を推す」的な感性と哲学で業績をさらに伸ばすことにチャレンジしてみてください。
●備え3:投資よりも貯蓄重視で堅実に
さて、そうはいっても“それでも抵抗しきれない”のが五輪終了後の2020年問題です。
ここ最近のオリンピックは開催都市が大会終了後にほぼ“必ず”深刻な経済不況に陥っています。これは経済ジャーナリストの荻原博子さんが折に触れて指摘していることでもあるのですが、唯一の例外が1996年に開催された米国・アトランタでのオリンピックです。
そのころの米国は1990年代のIT革命の真っ最中で“五輪後不況”の負の影響をカバーして余りあるほど“次の時代の基幹産業”が暴れまくり、米国経済を根っこのところから押し上げていたのです。