実家トラブル?お金トラブル?そんな時こそ夫婦で棚上げを!
棚上げにすれば現状をこれ以上に悪化させることもありません 。
<h3棚上げし、節約生活をしながら対策を練る
次に、夫婦間の問題で”棚上げ”の効用を活かすべきなのは、経済面での諸問題においてです。
「あなたのお給料、もうちょっと上がらないものかしら?」
「ママのパートの方も、もう少し時給がいい仕事はないの?」
こんなことを言い合ったところで何にもなりません。
パパもママも家族のために毎日精一杯働いています。生活が楽でないのはパパやママの努力不足のせいではありません 。
この四半世紀に目を当てれば経済規模で10傑に入る世界の主要国の中で唯一名目GDPの総額が減少しているわが国で暮らしているのですから、楽じゃないのは当たり前なのです。
ですから、お金の問題で夫婦で愚痴をこぼし合うことは、一旦棚上げにいたしましょう。
今はとにかく外食だったランチをお弁当持参に切り替え、間食を半分に減らし(ダイエットにも効果抜群ですよ!)、ストレスにならない程度の節約生活をしながら年度替わりなどの“時期”を待つことです。
しかるべき時期さえ来ればパパにも”早出手当”が付く部署への異動のチャンスが来るかもしれませんし、ママの新しいパート勤務先として時給の高い外資系のストアーが近所にオープンするかもしれません。
マイナス思考は棚上げにして、慌てずに時期を待ちましょう。
●芥川賞作家も”棚上げ”をオススメ
お互いのことをよく解り合っているはずの夫婦の間でも、“お互いの実家にかんすること”と“経済面での諸問題”については、性急な答えを出そうとせずに問題を一旦「棚上げ」にして時期を待つことを、筆者は強くおすすめいたします。
芥川賞作家の赤瀬川原平さんは「優柔不断術」という1999年の著作の中で、次のように言及しています。
『日本人は様々な問題に遭遇したときに、すぐに解決しないで、時間というものを上手に利用して、棚上げしてきた。例えば、ひとまずこの問題は後で考えてみることにして…などと、会議でよく耳にすることがあるだろう』(赤瀬川原平・著「優柔不断術」より)
----------
いかがですか。
さすがは前衛芸術家でもあった赤瀬川さん、ものの見方が違いますよね。
今わたしたち日本人は、何かにつけて“白黒をつけたがる”傾向があるように思います。
“決定を急ぎすぎている”ようにも見えます。