夫婦がアドラー心理学を用いて家族を笑顔にする方法とは?(後編)
「夫婦がアドラー心理学を用いて家族を笑顔にする方法とは?(前編)」でインタビューさせていただいた熊野英一さんのお話の続きになります。
後半では、アドラー心理学を実際に生活に取り入れて、家族を笑顔にする方法を伺ってきました。
夫婦でアドラーを実践するコツは「対話」
ー「家族を笑顔にしたいパパのための本」を読んで、素直に実践される方はいいのですが、アドラー心理学は実践するのが難しいと言われていますよね。夫婦生活にアドラーを取り入れるためのコツってあるんでしょうか?
熊野:私からの提案は、「相手の話を聞く」ってこと。対話する時間を持つ。夫婦の問題のほとんどの原因は、対話をしていないことで起こります。夫婦で、正直に話し合っていない。
だから具体的なソリューションとしては、話す時間を確保して、「あなたをもっと知りたい」って伝えてあげるのが大事。
女の人は、言わずしてわかってほしい、って気持ちが強いですよね。それをわかってもらうために、ムッとした顔をしたり、イライラのオーラを持ち出したり。
男の人が、その感情の変化に共感してわかってあげるのも大事だけど、その前に女の人の方から直接言った方が早いでしょ。だからこそ言ってくれていいんだよ、って伝えるのが大事。夫だったら、「そんなの言わないとわからないよ」って伝えてあげること。
ーまずは対話だと。喧嘩すると口数が増えて、仲直りしやすくなったりしますよね。
熊野:喧嘩して仲直りするのも大切ですけど、その前に対話が大事ですよ。
相手にとって嫌なことでもしっかり伝えること。その経緯もしっかり伝えるのも忘れずに。
みんなが思っている以上に、話し合うって大事。みんなが思っている以上に、仲良くなればなるほど阿吽の呼吸とかで、「言わなくても分かるだろ?」状態になってしまう。だからこの常識を一回取り外しましょうよっていう提案を本書でしています。
そして、話し合いの場を設けたら、こちらが「聴く」場にしてあげる。
話し合いの場だけど、とにかく「聴く」ことに徹してみてください。自分が何を思っているか、正論をぶつけるとかではなく、まずは相手の話を聴く。
数式と同じですよね。まずこっちの話を聴く。で、自分の話を聴いてもらうのは次に。すると、会話の時間が良くなる。ーアドラー心理学は実践できない、という常識を打ち破るためにも、まずは対話を徹底することが大切ですね。