夫婦間だけじゃない!? 中高生に広がる“デートDV”の実態と対処法
性的暴力に関しては、お金の問題や病院に行くまでのハードルの高さが大人以上であることも多く、そうでなくても深刻な問題です。
無理に関係を持たされるだけでなく、“深い関係になることには同意したけれど避妊をしてくれなかった”という形の性被害や、ハダカの画像・動画を撮られてしまった、というものもあります。
結婚していない場合、別れるのは難しくないと思われることも少なくありませんが、困難なことが多い です。
暴力を受けるのは自分が悪いのだと思っていたり、“優しい時間”もあることで「本当は悪い人じゃない」「私がついていてあげなきゃ」と思わされていたりすることも多いのです。
恐怖が強すぎて逃げられない、という場合もあるでしょう。
●中学生の娘さんへのDV、対処法は?
必須なのは、心配する気持ちからであっても“娘さんを叱らない”ということです。
「どうしてそんな人と別れないの」「○○はしちゃダメだって言ったのに」など、つい口にしてしまいがちです。
けれど、今後も娘さんに相談してもらうためにも、保護者さんは日頃から“安心できる信頼関係” を築いておく必要があるのです。
被害に遭っている娘さんを叱ってしまうということは、その信頼関係を壊してしまうということです。
問題の解決を娘さんと彼氏さんの“当人たち”だけに任せたり、“学校任せ”にしたりしてしまうのも危険です。
加害者も生徒である以上、学校側にはそちらの生徒も守りたいという気持ちがあるでしょう。
その気持ちは間違ったものとは言い切れませんが、娘さんへのさらなる被害や、被害の隠蔽につながってしまうなどの恐れもあります。
またDVは、相談される親側にも大きな負担がかかるもの です。NPOや自治体の行っている無料相談なども利用してみると良いかもしれません。
弁護士に相談することを最初から意識に入れておくことも大切です。
こちらはいじめに関してのものですが、『ママ弁護士の子どもを守る相談室』なども参考になるかと思います。
DVの場合は“専門的な第三者”にいかに頼ることができるかが大切になってきます。
何よりも大事なのは、被害者である娘さんの安全と安心。
相談先で心強い味方に会えるよう、どうか抱え込みすぎることなく支えてあげてくださいね。【参考文献】
・『ママ弁護士の子どもを守る相談室』浮田美穂ほか・著
【参考リンク】
・DVとは? | NPO法人 全国女性シェルターネット(http://nwsnet.or.jp/dv/)