合格率は10%!? 育児のプロ“保育士”に求められる専門性&スキルとは
適切な発達援助と指導を行うために、この科目で乳幼児期の発達 について詳しく学んでいきます。
●(6)子どもの保健
子どもの健康管理、病気、障害に対する援助について学ぶ実践的な科目 です。
突然の嘔吐や怪我についてどのように対応したらよいのか、保育事故を防ぐためにはどのような安全対策を取るべきかなどを学んでいきます。
●(7)子どもの食と栄養
その名のとおり、子どもの栄養に関する科目 です。
栄養学だけではなく、離乳のしかたや調乳方法などについてなど、実践的な事柄についても理解を深めていきます。
●(8)保育実習理論
楽典や、絵画制作の理論 などについて学びます。
また、実際に保育所で制作や読み聞かせを行う際の、準備や指導のしかたについても学びます。
●(9)実技
上記の筆記試験合格者のみ行われます。
楽器の引き語りをする“音楽表現”、制限時間内で課題の絵を描く“造形表現”、子どもの前で素話をするという想定のもとに、制限時間内で語り聞かせをする“言語表現”のうち2科目を選択します。
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合格するためには、すべての科目で6割以上の得点を取る必要があります。
科目によっては広大な範囲の中から重箱の隅をつつくような問題が出されたり、膨大な量の暗記を求められたりすることも。また、科目間の得点調整などもないため、合格率は10%〜20%と、決して楽に合格できる試験ではないのです。
●就職後も多くの研修を受ける
保育士として勤務を始めてからも、保育実践の研鑽は怠ってはなりません。就職後にもさまざまな研修を受けます。
『お盆休みの時期は、多くの研修が行われます。私は毎年泊まりがけで、子どもの発達指導に関する研修を受けに行っています。
発達面で気になるお子さんは年々増えているように感じますので、こういった研修は重要です』(30代女性/保育士/公立保育園勤務)
『専門学校では“折り紙”の授業があり、何百、何千と折り紙を折ってきました。でも、やっぱり実務に入ると思うようにいかないんですよね。子どもの年齢や発達段階に沿った制作指導ができるように、ときどき研修を受けています。特に、何でも作れるベテラン保育士さんのワザはスゴイですよ』(20代女性/保育士/私立保育園勤務)
『私どもの園では、毎年、小児救急と不審者対応の研修を全職員に実施しています。