子育て情報『試合多すぎ! なのに上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題』

試合多すぎ! なのに上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題

まず、「監督に何とかわかっていただくための伝え方はあるか」との質問ですが、これはお母さんだけの力では無理だと思います。例えば、ほかのお母さんと同じ考えの保護者に、上記の私がお伝えしたリスクを説明し、一緒にお願いしに行くことも一案ですが、非常にハードルが高いでしょう。

したがって、区市町村のサッカー協会に相談してみてはいかがでしょうか。サカイクの悩み相談をしたらこう言われた、と説明してもいいかと思います。「家庭の日」が定められているにかかわらず、休養を子どもに与えていない点も改善を訴えてはいかがでしょうか。

区市町村のサッカー協会は、そのような役目を担っています。ただし、匿名だとスルーされるので、実名で話しつつ監督本人には名前を明かさないことを約束してもらってください。

■中学以降も視野に入れ、お子さんに確認してほしいこと

試合多すぎ! なのに上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題

(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

そして、最後になりますが、子どもの意思を確認してください。
5年生の今の状態で、満足しているのかどうか。サッカーが楽しいのかどうか。

そのうえで、お母さんが「せめて日曜日だけでも休んでほしい」と思っていることなど、伝えてみましょう。中学生でどのスポーツをするかも話しながら、続ける、辞める、ほかのことをする。サッカーは週末の試合だけ休んで、他のスポーツもやる。いくつかの選択肢の中から答えを出してください。

理不尽なことを子どものうちから我慢するのもいい経験だ、などとはまったく思いません。理不尽を感じなくなるほうが不幸です。
ただ、そのなかで親子で寄り添った時間は大きな宝物になると思います。

試合多すぎ! なのに上手な子ばかりが延々試合に出続ける不条理を何とかしてほしい問題
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。
『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)

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