スパルタ母のしごきで息子がやる気喪失。父はどうすりゃいいの問題
家庭で解決する問題なのかもしれませんが、先輩ママとして島沢さんのアドバイスをいただけませんでしょうか。
<島沢さんのアドバイス>
わわわ!デジャブかと思いました。奥様、十数年前の私とよく似ています。
この度はご相談をいただきありがとうございます。
私も息子が小学3年生くらいまで、試合中はぎゃんぎゃん叫んでいました。ただ、私はビデオでダメ出しをしたり、自主練させたりはしませんでした。それは、仕事で忙しく、息子のサッカーに分配するエネルギーが残っていなかったためで、余裕があればやってしまったかもしれません。
ただし、そんなふうに「ダメなヤツ」だったので、奥様含めた多くのママやパパがついつい熱血になってしまう感覚や理由が理解できます。
■息子がより幸せな人生を送れる基盤を作ろう、と夫婦で同志感覚を持つ
立派な指導者の方々は、なぜあんなに熱くなるのかわかりませんねえと「僕らは君らとは違う感」を醸し出すのですが、私は心の片隅でホントかいなと疑っています。
何の後悔も失敗もせず、最初からとても良くできた親など、ほとんどいません。特に、圧迫して子どもを奮起させる教育観が強い日本では、親たちもそうやって育てられています。よく言われることですが「育てられたように育ててしまう」のはある意味当然なのです。
私は自分のライターという仕事のなかで、さまざまな子育ての専門家に出逢い、その方々の知見とエキスを呑んで、自分の子育てをある程度変えることができました。しかしながら、それと同様、あなたに奥様の子育てを変えるエキスになれとは言いません。
ここで大事なのは「一緒に子育てを勉強して、少しでもいい親になろうね」という"同志感覚"です。われらの息子をよりよく、より幸せな人生が送れる基盤を作ろうぜ――そんなふうに奥様に寄り添う姿勢と心構えをまずはをつくってください。
■考えが甘いのは過干渉しているほう。子どもの成長を阻害している
以下、具体的なアドバイスを五つ贈ります。
①子育てに関する本を読んで勉強する
ネットで「サッカー子育て本」と検索してみてください。書籍名でトップにあがるのは『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』と『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』です。これらは、今や「少年サッカーの神様」と言われる池上正コーチの書籍で、私が一緒に作った本です。