スパルタ母のしごきで息子がやる気喪失。父はどうすりゃいいの問題
状態で、このままサッカーが嫌いにならないかと心配しつつも、話が通じない妻に対しお手上げ状態。いつ順番が回ってくるかわからないこの相談コーナーにメールを書かれるのですから、メール文以上に深刻な状況と察しています。
問題を解決するためには、まず、妻ではなく、あなたが自分と向き合い、変わることです。
お父さんは、きっととてもやさしい方だと思います。そのやさしい性格のまま、一日も早く自信をつけてお母さんと話し合って下さい。
④どんな子育てがいいかを話し合う
いきなり過干渉はやめろと切り出すのではなく「最近、やる気失ってるみたいだよね。ちょっと話し合わない?」と二人でテーブルにつきましょう。ケーキとかお茶を用意して、世間話のように。
最初に、妻の奮闘をねぎらってあげてください。子育てよく頑張ってるよね、と。子に過干渉な親は総じてエネルギーがあり、賢い方が多いようです。できる人だから、サッカーの練習方法など情報を集められるわけです。
でも、ママ、どうもちょっと違うようだ。僕と一緒に、サッカー少年の子育てを勉強しようよ。少し違う頑張り方をしないか?と提案してみましょう。
■相手を許しながら、少しずつ変えること
(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
⑤干渉することをひとつずつ減らす
・自主練は、息子さんから誘ってこなければやらない。
・試合後のダメ出しはやめる。
ひとつずつ、なくしましょう。
「いや、ママ、上手くなってほしいという気持ちはわかるけれど、そこは譲れない。わが家では、こういう子育てにしようって話し合ったよね」
奥様を許しながら、変えていく。そんなイメージです。
お父さん、落ち込むことは何もありません。妻の過熱癖に早く気付いてよかったのです。たかが子どものサッカー。
そこを忘れてほしくないので、文中に寒いシャレなど挟んでみました。
ピンチのときは、大人も子どもも成長する時間です。ここを切り抜ければ、とても素敵な家族になれると思います。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。
主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。