昔と今の子どもを取り巻く環境の違い、最近の子がやる前から「無理」「やらない」という理由とは
家庭環境の変化しつけの低下
【昔】
兄弟も多く、縦の組織がはっきりした大家族でした。全員での食事の機会を通じて、家庭内でも日常的に競争や協調が必要とされていました。また親の責任やこどもに対する要求も多く求められていました。
【今】
少子化によって、兄弟が少なく、個室が与えられる等、家族の間での刺激が少なくなりました。一人のこどもに対する親の期待が大きかったり、自分の基準でこどもに接するため過保護になったり、逆に放任になってしまうケースも出てきました。
子どもを取り巻く環境の変化(出典:JFAキッズ(U-6)ハンドブック)
■結果や成果の評価ではなく、やろうとしたことを褒める
西脇さんが主催する親子プロジェクトでは、最初に親子で遊ぶ時間を設けています。
キッズプロジェクトでは親子で遊ぶ時間を設けています
親御さんには遊ぶ間、次の言葉や行動は無しでと約束してもらうのだそうです。
・批判する
・責める
・文句を言う
・がみがみ言う
・脅す
・罰する
・目先のほうびで釣る
そのようにすると、親はじっとわが子を見る時間が増えます。
子どもが何かに挑戦しようとしているところを親が見つけ、挑戦した姿勢を認めてあげると子どもたちがどれだけいい顔をするかを見ることができるからだそうです。
と同時に、普段どれだけ「やりなさい」などの指示命令が多く、子どもたちがやろうとしているところを見つけていないのかもわかるのだとか。
講習で言われるだけではぼんやりとしか理解しませんが、目の前でわが子が良い顔、嬉しそうな顔をする瞬間を見る体験をすることで大きな気づきになるそうです。
■やる前から「無理」「やらない」という理由
親をはじめ、先生やコーチたちも「できたね~」「あ~、○○が出来たらよかったのに」など結果や成果、順位で判断することが多いため、子どもは目の前の課題を見て出来そうじゃないと感じると自分から「やらない」「挑戦しない」という選択をしてしまうのだそうです。また、大人の手が足りすぎていると失敗を恐れることが多いのだとも。
わが子に頑張ってほしい、挑戦してほしいと思っているのに、声かけで挑戦する意欲を削いでしまっている、それどころか挑戦が怖いと思わせているのは非常に残念なことですよね。
大切なのは結果ではなく、やろうとする過程です。やろうとする素振り、やろうかなという言葉を聞いたら「いいところに気が付いたね」