チャレンジしたくてもできない状況があった。障がいのある子どもたちを主体にチャレンジフットサルに取り組むバルドラール浦安デフィオ
「JFAグラスルーツ宣言」に賛同するチームを認定し、つながりを作ることで、グラスルーツの環境改善を目指すJFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度。引退なし、補欠ゼロ、障がい者サッカー、女子サッカー、施設の確保、社会課題への取り組み、という6つのテーマに、それぞれ賛同するチームが認可を受けています。
今回グラスルーツ推進グループの松田薫二さんと荒谷潤さんがお話を聞いたのは、千葉県浦安市に拠点を置くフットサルチームバルドラール浦安デフィオの監督兼選手として活動する泉洋史さん。グラスルーツ推進パートナーとしてどんな活動をしているか伺いました。
(取材・文:松尾祐希写真提供:バルドラール浦安)
チャレンジフットサルでの集合写真(提供:バルドラール浦安)
<グラスルーツ推進6つのテーマ>
■障がいのある子たちを主体としたチャレンジフットサルなどの活動も
松田:バルドラール浦安の下部組織としてデフィオは活動されていますが、具体的にはどのような取り組みをされているのでしょうか。
泉:私たちはインクルーシブのチームとして活動しています。2014年に立ち上がったチームで、今は聴覚障がい者、知的障がい者、精神障がい者、視覚障がい者、健常者が在籍しています。その中で私たちのチームは主に2つの活動を行っています。
1つ目は健常者のリーグにチャレンジする競技活動。2つ目は障がいのある子どもたちを主体としフットサル教室を主催する社会貢献活動です。私たちは競技と社会貢献の両方をやっていきたいと考えています。
■チャレンジしたくてもできない状況があった
2014年のチーム立ち上げ当初(提供:バルドラール浦安)
松田:なぜデフィオやチャレンジフットサルの取り組みをされようと思われたんですか?
泉:障がいのある方がチャレンジしたくてもできない状況があると知ったからです。聴覚障がいの方がプレーするデフサッカーの存在を知り、一般的な健常者のチームではなかなか馴染めないという声や、健常者のリーグにエントリーしたくても耳が聞こえない理由で受理されない事例があったみたいなんです。そうした現状を変えたいという気持ちでチームを立ち上げました。また、元々自分はバルドラール浦安のセカンドチームでトップ昇格を目指してプレーしつつ、特別支援学校の教員免許を取るために学校へ通っていたんです。そこで耳が聞こえない友人ができ、それがきっかけで聴覚障がい者のフットサルがあるというのを知りました。