2023年4月26日 20:00
他の子と差をつけられている息子、試合に出るとがっかりされるしツライ。我が子を心から応援できません問題
子どもの世界に親が過度に干渉すると、ブーメランのように返って来るわけです。そのことはぜひ覚えておいてください。
■今のあなたの態度は、息子さんの存在を否定ている
ふたつめ。お母さんの気持ちを整理しましょう。
試合を見に行くのも辛い。
試合に出られなかったと知るだけで泣けてくる。
自主練をしない息子にイライラする。
このようなお母さんの態度は、息子さんの存在を否定しているように思います。
似たような葛藤を抱えている方々は「息子の前ではマイナスの感情は見せないようにしています」とおっしゃいます。しかし子どもというものは、自分のことを親がどう思っているのかを容易に見破るものです。
不甲斐ないプレーをして、お母さんを辛くさせている。
自分が試合に出られないと、お母さんは泣くほど悲しむ。
自主練して頑張っているところを見せないと、お母さんの機嫌が悪くなる。
以上のような気持ちが100%でないにしろ伝わっているとしたら、息子さんの自己肯定感は下がるばかりです。9歳という年齢は「どんな自分でもお母さんは愛してくれる」という親への信頼感が、とても重要です。その気持ちが「自分は何があっても大丈夫」という自己肯定感を育む種になるからです。
ああ、そんなこと、わかっています。
そんな声が聴こえてきそうです。私の連載を読んでいるのですから、恐らく子育ての原理はわかっている。でも、頭に気持ちがついていかないのではありませんか?私自身も経験があります。お母さんの気持ちを100%理解できないかもしれませんが、察することはできます。
ママ友からのストレス、送迎などの出費もある。相談文を読むと、息子さんがサッカーをすることは、お母さんにとって何ひとついいことがありません。
では、息子さんがレギュラーだったら?エースだったら?恐らく世界は一変するでしょう。
出費だなんてきっと思わないでしょう。お母さんが書いた「我の強い人」の仲間入りをしていたかもしれません。ところが現実は絶対的なレギュラーでも、エースでもない。でも、親が辛いからと子どもからサッカーを取り上げられない。だから悩むのですよね?あなたはすごくいいお母さんです。子どものために自分がどうあるべきか、自分がどうあれば子どもが幸せになれるかを懸命に考えています。
そうであれば、今の状態は一見ピンチのようですが、お母さんが親として成長できる大チャンスです。