丘と一体化した2世帯住宅庭の眺めを楽しみながら心地良く暮らす
平屋の屋根部分にはウッドデッキが張られて大きめのテラスとなっている。
対照的な2つの建物
建物の方の設計コンセプトはまず2つの建物の性格を変えることだった。岸本さんは「親世帯はどちらかというと暗がりのある空間、そして子世帯のほうは対照的にオープンで明るい空間としました」と説明する。
奥さんは当初、親世帯の空間の暗さに少し抵抗があったようだが、いまは「まったくOK」どころか「帰宅のときはウキウキしながら家に入ってくる」ほど気に入っているという。
親世帯の玄関は庭に面した空間と比べかなり暗めだが、入って左右に長い空間になっていて、右へ行くと2階上る階段とともにDK、和室へとつながる。そして左手はそのままダイレクトにDKへ。この部分は床にタイルを張り、天井に簾を使用していて玄関からずっと外部的な空間が回り込む仕掛けになっている。そしてその終点となるコーナー地点には大きめの開口に接してL字形のベンチが設けられている。
芳賀さん夫妻がともにお気に入りの場所は開口近くに設けられたベンチ付近という。壁には和紙が貼られている。
DKと和室を見る。
和室が小上がりになっているためちょっと腰かけることもできて便利という。