白いキャンバスにモノを置いていく機能と素材を重視・追求してつくった家
それに対して、もうちょっとここをこうしたいああしたいといってオーダーを出していったら中途半端な感じになってしまった。次案も同じようにオーダーを出していってそれで決まりそうだったんですが、最後に佐々木さんが“これどうですか”とバンと出してきたのがほぼ今の形のもので“あっ、こういうことです”みたいな感じでしたね」(中村さん)
2階のスペースを公園側から見る。左の箱の中は奈保子さんの仕事のスペースで、その上がロフトになっている。キッチンは「木の種類をこれ以上増やしたくなかった」ため、ステンレスにした。
奈保子さんの仕事場を階段側から見る。大量の本を収める棚はLDKから見えない部分につくった。
すっきりとした印象のキッチン。冷蔵庫は奥の左側に置かれている。収納家具の素材には合板を使用した。
“気持ちのいい場所”をつくる
このプランはやり取りの中で佐々木さんがお2人の志向されている方向・内容を把握した結果、出来上がったものだが、これには中村家のライフスタイルが大きくかかわる。
「僕が仕事で帰りが遅いので平日は朝だけごはんを3人で一緒に食べる。あとは彼女が家で仕事をして、娘が保育園から夕方帰ってきてからは彼女たち2人の生活になる。