「大きな穴」が空間と家族をつなげる上下階をつなぐ吹き抜けがもたらす一体感温もりと開放感のある住まい
と声を揃える南原さんご夫妻。
「個々の居場所をゆるやかに分けながらも、各空間、家族がつながる住まい」という快適な居場所感と家のつながり感の同居を追求した井上さん。
こだわったポイントのひとつには、「回遊性」があるという。
「見た目の美しさも大事ですが、いろんな場所に楽しさがあり、動きたくなるような家を最重視しています。今回は、大黒柱を中心とした同心円状の広がりをイメージした設計にしたことで、家の回遊性が生まれました」(井上さん)。
吹き抜けのホールを挟んだリビングの反対側にあるダイニングスペース。
外からの視線を考慮し、微調整を重ねて配置した窓。また壁や天井の辺に合わせて配置することで、壁に光が反射し、明かりがグラデーションに広がる。
2階のリビング。3.4メートルの高い天井と4面に設けられた窓により、明るく開放感のある空間。
友香さんの希望で、リビングまで見通せるオープンキッチンに。「調理スペースも広いので、この場所に椅子を持ってきて、子どもと一緒にクッキーやパン作りを楽しんでいます」(友香さん)。
大黒柱一本で支える美しさを追求するため、あえて梁をかけず、力強く太い柱にこだわった。