傾斜地につくった塔状の家アウトドア気分のリビングは擁壁に囲まれた吹き抜け空間
(武田さん)
そしてこの擁壁はふつうのコンクリートではなく、洗い出し仕上げでコンクリートの中にある骨材が浮きだしたような見えになっている。この住宅内部では見ることのない仕上げを三石夫妻は気に入っているという。
「洗い出し仕上げは外構で使われているイメージがあったので最初聞いたときは“え?”と思って、家の中にある状態をイメージするのが難しかったんですが、でもなんか面白そうだよねと」。奥さんは公園のような場所で使われているイメージがあったという。しかし現場で見たときには「“ああこうなるのか”という感じで思っていたより荒々しくもなく、住んでみて今すごく気に入ってます」と三石さん。
リビングにはキャンプ用のテーブルやランタンが置かれている。左がダイニングキッチン。
階段を上がったところからリビングを見る。左の壁と奥の壁は擁壁がそのまま室内の壁として使われている。
リビングの壁と同様に左と奥の壁は、型枠に遅延効果シートを貼ってコンクリートを打設し、型枠をはずした後にウォータージェットで表面を洗い出している。乾燥後、表面を固めるためにコーティング剤を塗っている。
ダイニングキッチンの奥にはお風呂などの水回りが配置されている。