建築家の自邸は5世帯住宅 代々受け継ぐ土地に、両親と4兄妹の家を建てる
「土地が旗竿地だったこと、南側が中学校のグラウンドに面して開けていたこと、残したいアカマツの位置などの条件から、今の形に決まりました」
木下家は4世帯のうちの1戸に、一家4人が暮らす住まいと、階下に設計事務所を構えた。ここ東京オフィスと、京都ラボを行き来して仕事をしている。
大きなアカマツを残して住居を設計。向かって左側が親世帯の住居。右側に子世帯が並ぶ。従姉妹どうし仲良く遊んで育つ素晴らしい環境。1階がRC、2階がガルバリウムの外観。
子世帯4住戸は平等に同じ広さ。深い庇の下、濡れずにお互いの家を行き来できる。
ヴォールト天井が印象的なリビング
アーチ状の凹凸が連なる天井が印象的なリビング。
「梁の高さに合わせて平面の天井を作ると全体が低く感じるので、アーチ状にして天井高にゆとりを持たせました」
アーチの低い部分にライン状の照明器具を仕込んでいる。照明器具の直線とアーチの曲線が美しいハーモニーを奏でる。天井はシルバーにペイントされていて、天井が輝きながら外からの光を奥に届ける。
床のシャビーなグリーンのリノリウムに合わせ、キッチンの扉、ダイニングテーブルのスチール脚や天板の小口もグリーンにまとめている。