2015年7月16日 20:00
「運命」は変えられる? 仏教的な思考でポジティブに
運の良い、悪いも自分次第?
「ものすごく不幸、っていうわけではないけど、恋も仕事も、結局パッとしないまま…。これって私の“運命”だし、あがいても仕方ないよね」なんて、思い悩んだり、諦めている人も多いはず。
でも“運命”は自分で変えられるって知ってました?仏教での考え方を浄土真宗本願寺派僧侶の大來尚順(おおぎ・しょうじゅん)さんに聞きました。
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いわゆる「運命」が、“個人の意思ではどうにもならない、人生に影響を与える力”のこととするならば、仏教では少し違う解釈をいたします。もとより、運命という概念がありませんので、それに近いものとして、「縁起(えんぎ)」と「業(ごう)」のお話をしたいと思います。
仏教では、幸せや苦労は外から与えられるものではなく、巡り巡って自分とともにあると考えます。これが「縁起」。「因縁生起(いんねんしょうき)」が縮まった言葉で、いろいろな物事が同時に生じ、すべて互いに関係し合って成り立っている、という考え方です。
「ご縁」と言うほうがわかりやすいかもしれませんね。
そして、この縁起を生み出すもののひとつがその人の行いである「業」、サンスクリット語で「カルマ」