でも一方で、確かに運命はある気がする。それはなかば与えられた感覚といえるもので、誰もがこんなふうに、運命を感じながら生きているのではないでしょうか。
では、一体なぜそんな感覚を抱くのか。それは、私たち人間が他の動物と違い、唯一時間という概念を持つからだと考えられます。朝と夜が繰り返し訪れ、やがて自分たちは死ぬということを知っている。そしてそのいつかは終わる人生が、偶然の寄せ集めではないと、心の深い部分で信じているからだと思います。それを証明するために、人は常に、心のどこかでストーリーを紡ぎながら生きているのです。
◇かがみ・りゅうじ心理占星術の第一人者として、多彩なフィールドで活躍。
運命の概念史や、テクノロジー時代の占星術などにも関心を寄せる。京都文教大学の客員教授として教壇にも立つ。
※『anan』2015年7月22日号より。写真・土佐麻理子(人物)、村上未知(風景) 文・新田草子
かがみ・りゅうじ心理占星術の第一人者として、多彩なフィールドで活躍。運命の概念史や、テクノロジー時代の占星術などにも関心を寄せる。
京都文教大学の客員教授として教壇にも立つ。
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