くらし情報『犬山紙子「30代で再読したら、胸に刺さってきた」人生を考えた一冊とは』

2018年3月3日 11:00

犬山紙子「30代で再読したら、胸に刺さってきた」人生を考えた一冊とは

ふと手にした本。そこに書かれた一節を読んで、価値観や生き方を考えさせられることがある。そんな深さをもった特別な一冊をアンアンでもお馴染みの3人がセレクト。

エッセイスト犬山紙子さん
『草の花』福永武彦/新潮文庫/550円
犬山紙子「30代で再読したら、胸に刺さってきた」人生を考えた一冊とは


昭和20年代の、あるサナトリウム。成功する見込みのない手術を自ら受けてこの世を去った汐見茂思が遺した、2冊のノートに記されていたのは―。「17歳で初めて読んだときは正直理解ができず、ただ美しい描写と登場人物の魅力に浸っていました。けれど、彼氏もなくこのまま独りかも…と不安に感じていた30代の初めに再読したとき、物語のテーマがはっきりと胸に迫ってきたのです」。主人公は自分が愛した2人の兄妹を神聖化し、愛されているにもかかわらず自分の理想を押しつけようとする。
「相手はそれによって苦しむ。人が避けて通れない“愛と孤独”が見事に描かれています。愛する人がいれば孤独ではない、というそれまでの考えが、大きく覆されました」
いぬやま・かみこ本誌や『SPA!』で連載中。NHKラジオ第1『ごごラジ!』で月曜パーソナリティも。心理カウンセラー塚越友子さん
『ライフ・レッスン』エリザベス・キューブラー・ロス、デーヴィッド・ケスラー 著/上野圭一 訳/角川文庫/720円
犬山紙子「30代で再読したら、胸に刺さってきた」人生を考えた一冊とは


著者は、人が死を受け入れる際の5つの段階モデルを提唱したことで知られる精神科医。

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