2018年9月6日 19:00
31年前に何が起きたのか…驚愕の実話を描いた『1987、ある闘いの真実』
と疑問に思っていたことです。同時に怖いとも感じていたので、私は本当に普通の学生でした。
もうひとつは、ある日友人が「学校の隣にあるカトリックの聖堂で不思議なビデオを見せてくれるらしい」と聞きつけてきたときのこと。好奇心が強かった私は一緒について行くことにしたのですが、そのときに見せられたビデオは、劇中で女子大生のヨニが見たのと同じような内容で、小さな薄暗い部屋の様子も映画と同じような場所でした。
そのビデオは、冒頭にもお話した光州事件についてのものでしたが、それを見て「韓国でこのような出来事があったのか」と思うと怖かったですし、そういう真実について誰も話さないということについて鳥肌が立つくらいの恐怖を感じたのを覚えています。おそらくそのときに私のなかでこの映画の “種” が育っていったのかもしれないですね。
――今回は、キャラクター作り、キャスティングともに絶妙でしたが、こだわったところは?
監督
この映画は、まずひとりの悪人がいて、それに対して大勢の登場人物がぶつかっては破れ、次の人にバトンを渡していく、といった構造になっています。なので、ひとりひとりのキャラクターが主人公のように見える必要があったので、キャラクター作りというのが今回は非常に重要でした。