2019年1月24日 19:30
明るいキャラで“浪速のエンターテイナー” フィギュア友野一希の強み
それでも、なにをどのぐらいやれば、彼らと戦えるのかが見えてきて。北京五輪に出場するという目標も、より明確になりました」
言葉の奥には決意が覗く。明るいキャラクターそのままに、楽しい演技で観客の心をつかんできた“浪速のエンターテイナー”は、表現力でも新境地を見せた。
「いままでは、自分のスケートや気持ちを前面に出して滑るだけでした。でも、今季のショート『ニュー・シネマ・パラダイス』では、映画の中で描かれているいろいろな愛の形を、音楽にのせて、観ている方に届けるという、これまでとは違う思いの伝え方ができるようになった気がします。演技後には、経験したことがない拍手や会場の空気に包まれて、自分はこういう曲を演じたかったんだな、って気づきました。いまでは、いちばんのお気に入りです」
ショートを振り付けたウズベキスタンのフィギュアスケーター、ミーシャ・ジーさんとの出会いも、成長を後押ししている。
「彼は、僕がまさにそうなりたいと目指している、美しい演技から楽しい演技までできるスケーター。
ありがたいことに、振付の先生という枠を超えて、スピンやステップなどの技術まで、本当に熱心に指導してくださっています」