2019年1月25日 19:00
食卓から魚が消えるかも!? 日本近海で魚が獲れなくなったワケ
マグロやカツオのたたきにはアロツナス(細ガツオ)、アナゴの代わりにクロアナゴ、アワビの代用はチリ産のアワビモドキ(ロコ貝)が食されています。
日本近海で魚が獲れなくなった理由の一つに、成長前の小魚まで獲っていたことが挙げられます。そのくらいこれまでは漁業に関して規制が緩かったんですね。日本国内で取引される魚は約500種類ほどありますが、獲りすぎていないか、魚の生態を観測しているのは84魚種。魚の乱獲を制御し、持続可能な漁場を作るために、今回の漁業法改正に至りました。
資源としての魚をどれだけ守るかということには、世界的に注目が集まっており、養殖業の技術も向上しています。オーストラリアなどでは天然マグロよりも養殖マグロのほうが、脂ののったトロがとれるようになりました。
日本は、魚の価格高騰とともに、消費量も落ち込み、平成18年ごろからは肉が魚を上回っています。
漁業従事者の人数も減る一方。彼らの生活を守りつつ、食卓から魚が消えないよう、長期的な対策を練る必要があるでしょう。
堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。