くらし情報『中国の名匠が訴える「大国が作り上げた悲劇的な過去」』

2020年4月2日 19:00

中国の名匠が訴える「大国が作り上げた悲劇的な過去」

本作を含めて、ベルリン国際映画祭では3度の受賞歴を誇り、カンヌ国際映画祭にもたびたび出品されるなど、世界でも高く評価されている中国の名匠です。そこで、作品の背景や自身の経験、そしていまの時代に対する心境などを語っていただきました。

―まずは、なぜいま1980年代から2010年代までの30年を舞台に本作を描こうと思ったのか、きっかけを教えてください。

監督私は映画で描かれている時代と変化のすべてを経験してきましたが、いまは「中国社会はどこへ向かうのか」「将来はどうなってしまうのか」といった見守るべきことがたくさんあると感じていたからです。と同時に、社会の変化は、創作活動をするうえで私にも影響を与えてきたこと。

特に、私の世代の考えは上の世代の人たちや80年代や90年代当時の社会のものとは違っていたので、自分たちの観点をもとに映画を作るには、これまでもたくさんの障壁や困難がありました。―監督も激動の30年間を生きるなかで、ご自身の人生を変えた出来事を振り返るとすればどのようなことが挙げられますか?

監督私たちの世代が30代になったとき。つまり結婚して子どもたちを作るべきと言われている年代になった頃、中国の一人っ子政策下で、私たちは一人しか子どもを作ることができず、その影響は自然と人生観を左右する出来事となりました。

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