くらし情報『「緊急事態条項」に焦点 日本がロックダウンできないワケ』

2020年6月16日 18:30

「緊急事態条項」に焦点 日本がロックダウンできないワケ

は別もので、いま改憲を主張するのは火事場泥棒だと非難しました。

民主主義は多くの人が意見を交わし、ひとつひとつを審議・検証するシステムですから、どうしてもことの決定には時間がかかります。その点、指導者に強い権限を預ければ、物事は迅速に進むでしょう。しかし、その指導者がもしも間違った選択をしてしまったらどうなるか?ナチスドイツや太平洋戦争下の日本政府の悲しい歴史を思い出してみてください。

内閣が力を持ち、内閣主導で議会をコントロールできるようになれば、いくら支持する議員を選挙で選んでも、私たちの声は届かなくなる可能性があります。ですから、ここは慎重にならなければなりません。緊急事態条項を加えるならば、たとえば国民が不適切と判断した総理大臣はリコールできる仕組みを作っておくなど、暴走した場合に歯止めをきかせることができる対策を、あらかじめ用意しておくことが大事なのではないでしょうか。憲法は、私たちが国家をしばるためにあります。
「よくわからないから、誰か決めて」と、自分から権利を差し出すようなことは、どうかしないでください。
「緊急事態条項」に焦点 日本がロックダウンできないワケ


堀 潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」

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