くらし情報『安藤裕子 事務所を離れた理由、再生までの道のりは?』

2020年8月19日 19:50

安藤裕子 事務所を離れた理由、再生までの道のりは?

生活から聞こえてくるような、人懐っこい音。これは、今まで安藤さんが生み出してきた整然としたJ‐POPを思い返すと意外な気もするが、彼女は「もともとね、適当に鳴らした音が好きなんです」と言う。

「ようやくシンガーソングライター然としたと思うんです。ずっと、私より年上で知識があるスタッフやミュージシャンと、背伸びした音をやっていたんですね。でも今回は、同世代や年下の人とセッションして、深めていった。デモも自分で詰めて作るようになったし。今まで出した作品の中で、一番自分らしく表現できたんじゃないかなって思います」

その変化は歌声にも表れている。楽器のような美しさ、しなやかさの中に、強い意志を感じるのだ。


「実は歌入れが大嫌いだったんですよ。なんでこんななんだよ自分の声って思っていて(笑)。私が作る曲は音階がややこしいし。でもトオミくんやShigekuniくんが作る曲は歌いやすいんです(笑)。しかもふたりが作ったのに、より安藤裕子っていう人間になりやすかった」

歌詞も、誰もが日々の恋や生活に結びつけられるような身近さがある。「avex後期は死生観に囚われていたんです。明るい曲も作るけれど、ずーっと重苦しかった。

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