2020年11月16日 19:00
坂本龍一、ユーミンも…老舗レコーディングスタジオに迫るドキュメンタリー
のレコーディング過程とともに綴られていく。13歳のシンガーHANAがみずみずしい歌声を聴かせるその楽曲に参加するのは、作詞を手掛けた大貫妙子ら、もちろん音響ハウスにゆかりの深いミュージシャンたち。
いかにこのスタジオにオーラがあるか。そのオーラは何から生まれるのか。坂本龍一や、松任谷正隆とユーミン夫妻をはじめとして、関係者が語るエピソードのかずかずは、坂本と忌野清志郎のメイクとコラボが衝撃だった「い・け・な・いルージュマジック」など、ここで生まれた楽曲が彩った時代をも映し出していく。
音響ハウスのまさしく音響や、スタッフの技術、そして、このスタジオならではの空気を愛する彼らのエピソードにもまた、アーティストそれぞれの個性が出ているというのだろうか。矢野顕子はおっとりとレコーディング中の食事へのこだわりを語り、坂本のオスカー受賞者らしいスケールの大きなスタジオスケジュールの押さえ方には、ほかのミュージシャンたちが驚愕する。その坂本を藝大時代から追いかけつづけている葉加瀬太郎は、坂本の名盤のかずかずが生まれたスタジオへの思いと、バイオリニストとしてそのスタジオを楽器としていかに使いこなすかを達者なトークで楽しませてくれる。